明日からはじめる黒澤明
今回は説明不要の名監督、黒澤明の話です。
まあ名前はみんな知ってますし、作品も聞けば大体答えられると思います。(多分、七人の侍と答える人が一番多いと思う。)
……でも、見た事がある!って人って案外少なかったりするんです。
古い映画だし、大概が白黒だし、巨匠の作品ってのはなんとなくお堅いイメージがつきものだし……
いや、見ましょうよ。
って思ってしまう私が、取っつきやすくお話ししようってのが今回のテーマです。
言うまでもなく私の主観なんでそこはご了承ください。
「好きな映画の話題になった時、咄嗟に黒澤映画を話せるようになったらカッコいいんじゃね?」くらいのノリで読んでもらえたら嬉しいです。
- 何から見ればいいの?
そういうのはないです。
というのも、映画なんかを題材にしてるブログをざっくり見たりすると分かりますが、人によってお勧め作品は様々で、意見が分かれます。
時代劇こそ黒澤!現代劇こそ黒澤!三船敏郎とのコンビこそ黒澤!……と色々な嗜好があります。ただ、それだけ引き出しの多い監督という事です。
とりあえず興味持ったものから、自分の感性を信じて入ってもらうのが一番いいんじゃないかと私は思います。じゃあ何を切っ掛けにするの?といいますと…
- 逸話から入るのも良いんじゃない?
とにかく黒澤映画には逸話がいっぱいあります。例えば……
真夏の設定なのに真冬に撮影した(天国と地獄)
評価された結果勝手にリメイクされた(用心棒)
画面の中の登場人物が観客に向けて話しかけてくる(素晴らしき日曜日)
本物の矢を射った(蜘蛛巣城)
等々、「さすが巨匠」と思うものから「お前そこまでやるのかよ」という物まで色々。
ネット全盛のこの時代、探せば探すほど黒澤トリビアが簡単に拾え、「このシーンだけでも見てみたい」って思うものが見つかると思います。
wikipediaにもこういった逸話が結構載ってますが、あらすじのネタバレが非常に多いのでそこは読み飛ばしましょう!
- いっそ字幕はONで
なんせ封切られてから半世紀近く経ってる作品もザラです。現代のように音声が聞き取りやすいものではなかったりします。早口のシーンなんかは特に。
現在はレンタルDVDなんかでも字幕のON/OFFは切り替えられます。そういった機能に頼るのもアリでしょう。
- そこまでお堅くない
巨匠ともなればなんとなく高尚なテーマを扱ってそうだとか、重いストーリーっぽいとか、長い映画なんじゃないかとか、そういったイメージが付きがちなのは前述した通り。そりゃそうです。テレビの取材で出てくる映画監督というか教科書に載ってそうな人に近いイメージが付きやすいと思います。
でも実際は宿場町のヤクザの抗争をとっちめる話の用心棒
など、あらすじだけを見ると「意外と入りやすい?」と感じる物も多いはず。
見る前にちょっと下調べするといいかもしれません。
代表作『七人の侍』も上映時間207分と「長ッ!」っと思われるかも知れませんが、実際の所DVDなどでは良い感じの所で前半が終わる上下巻セットの構成になっており、レンタルで言うなら1作目と2作目を一緒に借りたくらいの感覚で見れば多少ハードルも下がるかも知れません。
以上、私なりに視聴のハードルを下げてみました。
「これを見とけ!」っていう強制の意図はありません。何となくでも興味出てきたと感じて頂ければ幸いです。